概要
水をめぐる紛争というと用水相論が思い浮かびがちだが、日本では近世以来、不用の水をいかに捨てるかもまた大きな問題であり、しばしば紛争へと展開した。水は生活を営むう上で不可欠だが、不用の水はしばしば災害を招く。水を、得るだけでなく適切に捨てるためのコストが、どのように負担されるべきか、その調整のためにどのような仕組みが作動していたのか。都市生活排水ではなく、農村の「悪水」に焦点を据え、水を捨てるためのコストをめぐる人々の考え方の一端に、触れてみたい。
講師紹介

新田 一郎
法学政治学研究科
学歴 | |
1984年 | 東京大学文学部卒業業 |
1986年 | 東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻修士課程修了(文学修士) |
1988年 | 東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻博士課程退学 |
職歴 | |
1988年 | 東京大学法学部助手 |
1991年 | 東京大学大学院法学政治学研究科講師 |
1993年 | 東京大学大学院法学政治学研究科助教授 |
2004年 | 東京大学大学院法学政治学研究科教授 |
研究テーマ |
日本中世法制史の研究 明治初期民事判決原本の整理研究 |
最近の主な著書 |
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『太平記の時代』 | 講談社学術文庫 | 2009年 |
『新体系日本史1国家史』(共著) | 山川出版社 | 2006年 |
『中世に国家はあったか』 | 山川出版社 | 2004年 |
『明治前期の法と裁判』(共著) | 信山社 | 2003年 |
HP (ホームページ) |
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