2020年度「高校生と大学生のための金曜特別講座」

夏学期

離散力学系の不思議な構造

漸化式のような離散的な方程式は昔からよく自然現象の記述に使われていますが、微分方程式と比べて、離散系の解析に必要な数学は未だにそれほど理解されていません。「離散力学系」と呼ばれているものの数学的な役割と不思議な性質を紹介しながら、数学の他の分野との深い関係を説明します。

2020年6月5日

超すごい顕微鏡で生きた細胞を視る

我々の身体は約37兆個の細胞から出来ていますが、1個の細胞の大きさは1ミリの1/100程度で肉眼では見えません。「細胞の中で働く分子の姿が見たい!」そんな夢をかなえる超すごい顕微鏡の話をしたいと思います。

2020年6月12日

宇宙における生命:命の星はいくつあるのか?

最初の生命は、非生命的な環境から一体どのように誕生したのでしょう?そして宇宙には、生命を宿す星は一体いくつぐらいあるのでしょう?この究極の疑問に、宇宙論の観点から考察を行ってみました。

2020年6月19日

くすりと社会

医薬品には科学技術がつまっていて、医薬品を安心・安全に使うための社会の仕組みは沢山あります。普段薬局でもらっているくすりから、科学技術や社会制度との関係を一緒に考えてみましょう。

2020年6月26日

冬学期

新型コロナウイルス感染症対策から考える行政権力の問題

イタリアの哲学者ジョルジオ・アガンベンはコロナ危機の中で行政が一方的に緊急事態を宣言し、人々がそれに慣れてしまうことに対して懸念を表明し、物議を醸しました。この講義ではアガンベンの論考を紹介しながら、行政権力のあり方について考えます。

2020年10月2日

認知モードの言語間比較

この講義では、認知モードにはどのようなものがあるのか、そして、日本語、英語、フランス語の比較にもとづき、これらの言語に特有の認知モードのありかたを、さまざまな現象に即して説明することを試みます。このポイントをおさえることで、外国語学習においても、言語間の差異を意識的に乗り越えられるようになるかもしれません。

2020年10月16日

新型コロナウイルス感染症:東大の基礎研究から生まれた治療薬の種

治療薬もワクチンもない感染症が世界中に拡散し、人々の生活が脅かされています。この講義では、この苦難に対し研究がどう役立つのかを考えた時、ナファモスタットという治療薬の種を育てることを決めた話をします。

2020年10月30日