2020年度「東京大学公開講座:論理」
学問としての論理

論理学とは何か?
「論理学(ロジック)」は紀元前4世紀のギリシアで成立した哲学の一部門です。その成り立ちと歴史を検討することで、西洋の論理学がどのような特徴をもち、私たちの思考や世界とどう関わるかを考えます。

数学を論理で読む
数学は論理的に組み立てられた学問ですが、その組み立てはどのようになされているのでしょうか?ここでは数学での最も基本的な対象である自然数を例にとって、組み立てられていくさまを垣間見てみます。

計算と論理
コンピュータの計算は、真偽値に関する論理演算の組み合わせで実現されています。さらに高所から眺めれば、計算を記述する「プログラム」と論理式の「証明」には表裏一体の関係が見出せます。本公演では、このような計算と論理の間の豊かな関係を垣間見ていただきます。
社会の中の論理

AIの論理と倫理
初期ガンの発見や将棋において、Alは人間より優れた能力を示し、優れた結果をもたらします。「Alを進展させれば、すぐれた環境に身をおくことになり、私達は幸せになる」という論理のもつ倫理性について論じます。

法学の論理、憲法学の論理
同じく「論理」を展開させるといっても、法律家の論証と数学や論理学の証明問題を解くのとは、同じではないでしょう。では、どこが違うのでしょうか。憲法学の場合はどうでしょうか。目が眩むほど大きな問いですが、具体例を手がかりとしながら探ってみようと思います。