東大附属牧場での試験成績

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概要

テレビコマーシャルに街中を乳牛が駆け抜けながら「牛乳は国産だ!」とテロップが流れるものがありました。このように、私たち国民が毎日飲んでいる生乳(加工乳は工場内でバター、脱脂粉乳などを混合して製造)は、全て国内で生産されています。牛乳は、国民の健康増進、特に乳児や児童の成長と健康に欠かせない良質で重要な食品です。そして、鶏や豚などと異なり、草食動物の乳牛の生存には牧草が欠かせません。ところが、昨年3月の東日本大震災に起因する福島第一原子力発電所事故のため、東北圏と関東圏の牧草地の多くが放射性核種で汚染されてしまいました。


具体的に安全な牛乳を生産できる方法を実証的に示すため、原子力発電所から約130キロ離れた茨城県笠間市に位置する附属牧場で

1)放射性核種で汚染されてしまった牧草(汚染した生の牧草を乾燥させた後プラスチックフィルムでパッキングして嫌気発酵させたヘイレージ)だけで乳牛を飼育し、牧草に含まれる放射性核種がどの程度牛乳中に混入するのか、この時の放射性核種の移行係数はいかほどになるのか

2)牧草の給与を止めた後、放射性核種を含まない飼料だけを与えることで牛乳には放射性核種が含まれなくなるのか

という安全な牛乳生産に欠かせない疑問に答える研究を実際に乳牛を用いて、放射性核種として放射性セシウムに注目して実施しています。加えて、年間を通じて飼料と飲料水から家畜を経て糞尿に排出される過程をモニタリングして牧場内循環を調べて、安全性を担保できる要件を見極めようとしています。今回この附属牧場での研究の成績を中心に紹介いたします。

参考: http://www.frc.a.u-tokyo.ac.jp/information/news/120324.html

収録日:
2012年3月24日
学部・研究科:
一般
分野:
農学

講師紹介

眞鍋 昇

眞鍋 昇

東京大学
農学生命科学研究科 教授

※所属・役職は登壇当時のものです。

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