概要
現代GPの取り組みの1つとして行われた今回のシンポジウムは、どのような教育環境(特にICT(Information and Commuication Technology)技術の利用によって実現される)によって、学生の能動的な学習(アクティブラーニング)を活性化することができるのかが議論されました。 シンポジウムは、事例報告とパネルディスカッションの2部構成で行われました。事例報告ではまず、マサチューセッツ工科大学(報告者:Peter Dourmashkin氏)、スタンフォード大学(Daniel Gilbert氏)、公立はこだて未来大学(美馬のゆり氏)の事例が報告されました。その後、東京大学のKALS(駒場アクティブラーニングスタジオ)(Tom Gally氏)、情報学環・福武ホール(山内祐平氏)における事例が報告されました。また、望月俊男氏に、マイクロソフトが開発したアクティブラーニングを支援するソフトウェアを、ご紹介いただきました。 永田敬氏の司会のもと行われたパネルディスカッションでは、始めに「アクティブラーニングにおけるICTの必要性」について、ICTは手段の1つであるという方向性で議論されました。次に、「FD(ファディカル・デベロップメント)をどのようにすべきか」という問いに対して、FDというような受け身のものではなく、先生が教育について話し合う機会を作る工夫が大切であるという方向性で議論されました。
講師紹介

美馬 のゆり
公立はこだて未来大学
システム情報科学部 教授
学歴 | |
1984年 | 電気通信大学電気通信部計算機科学科 卒業 |
1986年 | ハーバード大学大学院教育学研究科インタラクティブ・テクノロジー専攻 修了 |
1991年 | 東京大学大学院教育学研究科(修士課程)学校教育学専攻修了 |
1995年 | 東京大学大学院教育学研究科(博士課程)学校教育学専攻単位取得満期退学 |
職歴 | |
1984年 | 株式会社日本ディジタルイクイップメント 教育部教育スペシャリスト |
1995年 | 川村学園女子大学教育学部情報教育学科 専任講師 |
1998年 1月 | 金沢大学教育学部 非常勤講師 |
同 4月 | 川村学園女子大学教育学部情報教育学科 助教授 |
同 8月 | スタンフォード研究所 客員研究員(~12月) |
同 9月 | 埼玉大学教養学部教養学科 助教授(~2000年 3月) |
1999年 | メディア教育開発センター協同研究員(~2002年 3月) |
2000年 | 公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科 教授(現在) |
2001年 | マサチューセッツ工科大学メディア・ラボラトリー 客員研究員 |
研究テーマ | |
ネットワークを利用した科学の学習環境のデザインとその質的考察 | |
コンピュータ支援キッチンの開発とその教育的利用に関する研究 | |
センサつきキッチンとレシピ自動作成システムの開発とその教育的利用に関する研究 | |
最近の主な著書 | ||
「未来の学び」をデザインする ―空間・活動・共同体 |
東京大学出版会 | 2005年 |
Roadblocks on the Information Highway: The IT Revolution in Japanese Education (in Studies of Modern Japan Series) |
Lexington Books | 2003年 |
認知的道具のデザイン (状況論的アプローチ2巻) |
金子書房 | 2001年 |
HP (ホームページ) | ||
http://www.fun.ac.jp/~noyuri/index.htm |