概要
かつて地球全体が氷に覆われていたという、きわめて特異な寒冷化現象の存在が明らかになってきた。これは「スノーボールアース・イベント」(全地球凍結イベント)と呼ばれている。約6憶、約7憶、約22億年前の、少なくとも3回生じたことが分かっている。それはいったいどのような現象であったのか、また氷に覆われた環境下で生物はどのように生き延びたのか、といった問題について、さまざまな地質学的証拠や理論的推定に基づいて考えてみたい。
講師紹介

田近 英一
理学系研究科
学歴 | |
1987年 | 東京大学理学部地球物理学科卒業 |
1989年 | 東京大学大学院理学系研究科地球物理学専攻修士課程修了 |
1992年 | 東京大学大学院理学系研究科地球物理学専攻博士課程修了 |
職歴 | |
1992年 |
東京大学気候システム研究センター
(日本学術振興会特別研究員) |
1993年 | 東京大学大学院理学系研究科地質学専攻助手 |
2002年 | 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻助教授 |
2007年 | 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻准教授 |
2008年 | 文部科学省研究振興局学術調査官(併任) |
研究テーマ |
初期地球環境 |
全地球凍結イベント |
天体衝突と地球環境変動 |
太陽系外地球型惑星の環境 |
最近の主な著書 |
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「凍った地球~スノーボールアースと 生命進化の物語」 | 新潮社 | 2009年 |
「惑星地球の進化」(共著) | 放送大学教育振興会 | 2007年 |
「進化する地球惑星システム」(共著) | 東京大学出版会 | 2004年 |
「宇宙で地球はたった一つの存在か」
(共著) |
ウェッジ | 2005年 |
HP (ホームページ) |
http://www-sys.eps.s.u-tokyo.ac.jp/~tajika/ |