概要
ヒトは最も適応力に優れ、昆虫は最も繁栄した動物といわれる。ところが、ヒトや昆虫の体内にも多様な寄生動物が生きており、宿主であるヒトや昆虫と共に進化し、棲息域を広げている。カラアザールという原虫病をご存じだろうか。単細胞の原生生物が吸血性の昆虫に媒介され、この感染症はおこる。本講義では水の利用による環境の変化とそれに伴う感染症の流行について考えてみたい。生態系の豊かな土地は寄生原虫にとっても豊かな土地であることを忘れてはならない。
講師紹介

松本 芳嗣
農学生命科学研究科
学歴 | |
1978年 | 帯広畜産大学畜産学部獣医学科(畜産学士) |
1980年 | 帯広畜産大学大学院畜産学研究科獣医学専攻(畜産学修士) |
1980年 | 京都府立医科大学大学院医学研究科(医学博士) |
職歴 | |
1984年 | 京都府立医科大学医学部助手 |
1991年 | 東京大学農学部助教授 |
1996年 | 東京大学大学院農学生命科学研究科助教授 |
2007年 | 東京大学大学院農学生命科学研究科准教授 |
研究テーマ |
旧大陸における内蔵型リーシュマニア症(カラ・アザール)の病態疫学脳性マラリアの免疫病理学的研究 |
最近の主な著書 |
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『動物の感染症』 | 近代出版 | 2007年 |
HP (ホームページ) |
http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/immune/index.html |