閉塞と成熟―中国明代の詩と小説

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概要

中国文学の精華ともいえる古典詩は、唐代あるいは宋代において頂点をきわめてしまったのではないか。明代の詩人は、あたかも今日の文学者のような閉塞感を抱いていたとされる。だが、出版文化の隆盛を背景に、詩が明代に空前の普及を見せたことは、成熟の一つの形であり、さらには『三国志演義』『水滸伝』などの通俗小説が生み出されたのが、この時代である。日本の江戸文学にも深い影響を与えた中国明代の文学作品を材料に、閉塞と成熟について考えてみたい。

講義実施日:
2008年10月18日
対象:
一般
分野:
文学/哲学/言語

講師紹介

大木 康

大木 康

東洋文化研究科


学歴
1981年 東京大学文学部中国文学専攻卒
1983年 東京大学大学院人文社会研究科中国文学修士
1984-1985年 中国復旦大学留学
1998年 東京大学人文社会研究科博士

職歴
1986年 東京大学東洋文化研究所助手
1988年 広島大文学部講師
1989年 広島大文学部助教授
1991年 東京大学文学部助教授
1995年 同大学院人文社会系研究科助教授
1999年 Harvard - Yenching Institute Visiting Scholar
2001年 東京大学東洋文化研究所助教授 (併任)
2002年 東京大学東洋文化研究所助教授
2003年 東京大学東洋文化研究所教授

研究テーマ
中国明清時代の文学

最近の主な著書
『中国遊里空間 明清秦淮妓女の世界』 草土社 2002年
『明末江南の出版文化』 研文出版 2004年
『原文で楽しむ 明清文人の小品世界』 中国書店 2006年

HP (ホームページ)

講義資料