グローバル化する大気汚染

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概要

アジアでの急速な経済発展に伴って大気汚染物質の発生量が著しく増大し、大陸規模・地球規模での環境影響が懸念されるようになってきた。人間活動により生成される大気中の微粒子(エアロゾル)は、太陽光を吸収・散乱し、地球を加熱・冷却したり、雲や降雨にも影響を及ぼす。このように、エアロゾルは気候に影響を与え、地球温暖化予測の大きな不確定要素にもなっている。一方、汚染物質から光化学的に生成されるオゾンは、その強い酸化性により、農作物や樹木の生長を阻害し、世界の食料生産や自然生態系の保全に支障をきたすおそれがある。講演ではエアロゾル・オゾンによる気候や生態系への影響研究の最前線を紹介する。

講義実施日:
2007年5月12日
対象:
一般
分野:
理学/自然科学 農学

講師紹介

近藤 豊

近藤 豊

先端科学技術研究センター


学歴
1972年 東京大学理学部地球物理学科 卒業
1974年 東京大学大学院理学系研究科修士課程 修了
1977年 東京大学 理学博士

職歴
1976年 名古屋大学 助手
1989年 名古屋大学太陽地球環境研究所 助教授
1992年 名古屋大学太陽地球環境研究所・大気圏環境部門 教授
1995年 名古屋大学太陽地球環境研究所・附属母子里観測所長(併任)
1999年 名古屋大学太陽地球環境研究所・大気圏環境部門主任(併任)
2000年 東京大学先端科学技術研究センター 教授

研究テーマ
大気化学
地球大気環境科学

最近の主な著書
Encyclopedia of Atmospheric Sciences(共著) Academic Press 2002年
地球環境調査計測辞典 (共著) フジ・テクノシステム 2002年
公共哲学・9 地球環境と公共性 (共著) 東京大学出版会 2002年
対流圏大気の化学と地球環境(共著) 学会出版センター 2002年

HP (ホームページ)
http://www.atmos.rcast.u-tokyo.ac.jp/
小林 和彦

小林 和彦

農学生命科学研究科


学歴
1976年 東京大学農学部農業生物学科 卒業
1994年 東京大学 農学博士

職歴
1976年 農林水産省野菜試験場
1982年 農林水産省農業技術研究所
1983年 農林水産省農業環境技術研究所
1987年 アメリカ ノースカロライナ・ステート大学
1996年 科学技術振興事業団 戦略的基礎研究 研究代表者
2003年 東京大学大学院農学生命科学研究科 教授

研究テーマ
大気環境の変化がアジアの農業生態系に及ぼす影響の解明
生物地球化学と植物生理学を統合した農業生態系プロセスモデルの開発
アジアにおける農作物生産の持続性・安定性の解明

最近の主な著書
Maneged ecosystem and CO2 Springer 2006年

HP (ホームページ)
http://www.ga.a.u-tokyo.ac.jp/lab/shigen_lab/index.htm

講義資料