概要
生命力は何かを定義するのは難しい。しかし海洋を除く陸地を覆いつくし、地球上の生物種の半数を占めるといわれる昆虫が生命力に富んでいることは疑いない。硬い皮膚をまとった昆虫は飛翔によって生息域を拡大させたが、昆虫繁栄の「秘密」は度重なる地球環境の変動に巧みに適応してきたことにある。休眠・変態・社会性・擬態など、ありとあらゆる策を講じて進化の競争を勝ち残ってきた。昆虫の生き残り戦略について考察する。
講師紹介

藤原 晴彦
新領域創成科学研究科
学歴 | |
1981年 | 東京大学理学部生物化学科卒業 |
1986年 | 東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻博士課程修了(理学博士) |
職歴 | |
1986年 | 厚生省国立予防衛生研究所(現感染症研究所)研究員 |
1989年 | 東京大学理学部生物学科動物学教室講師 |
1992年 | ワシントン大学(シアトル)動物学部客員研究員 |
1995年 | 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻助教授 |
1999年 | 東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻助教授 |
2004年 | 東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻教授(現職) |
研究テーマ |
昆虫の擬態・変態の分子機構 |
テロメアの起源と進化 |
最近の主な著書 | ||
似せてだます擬態の不思議な世界 | 化学同人 | 2002年 |
染色体の端を守る“動く遺伝子” | 日経サイエンス9月号 | 2007年 |
HP (ホームページ) | ||
http://www.idensystem.k.u-tokyo.ac.jp/index.htm |