概要
湯川秀樹は1935年に、原子核の内部で働く力「核力」が新粒子の交換で生まれることを予言した。後にその新粒子「湯川中間子」が発見され、日本人初のノーベル賞を受賞した。それから72 年間にわたる実験・理論の進歩は目覚しいものがあり、核力の理解は大いに深まった。今年2007年は湯川博士生誕100年にあたる。湯川理論から現在までの研究を概観し、最前線の「核力」研究、例えば「三体核力」や「クォークレベルからの理解」などを紹介する。
講師紹介

酒井 英行
理学系研究科
学歴 | |
1969年 | 東北大学工学部原子核工学科卒業 |
1971年 | 東京工業大学大学院理学研究科修士課程修了 |
1972年 | 東京工業大学大学院理学研究科博士課程退学 |
1978年 | 大阪大学 Ph.D取得 |
職歴 | |
1972年 | 大阪大学核物理研究センター 助手 |
1986年 | 大阪大学核物理研究センター 助教授 |
1989年 | 東京大学理学部 助教授 |
1993年 | 東京大学大学院理学系研究科 助教授 |
1995年 | 東京大学大学院理学系研究科 教授 |
2006年 | 東京大学教育評議員 理学系研究科副研究科長 |
研究テーマ |
発熱型の核反応を用いる新手法によるスピン振動状態の探索 |
三体核力 |
EPR(アインシュタイン・ポドルフスキー・ローゼン)パラドックスの検証 |
Spin-Isospin Responses via(p,n)and(n,p) Reactions. (共著) | Prog.Part.Nucl.Phys. | 2006年 |
Spin correlations of strongly interacting massive fermion pairs as a test of Bell's iinequality. (共著) | Phys.Rev. Lett | 2006年 |
HP (ホームページ) |
http://nucl.phys.s.u-tokyo.ac.jp/sakai_g/index.html |