東京大学公開講座「人口」
2006年度開講

東京大学公開講座「人口」

人口停滞の世紀とその後
近藤 和彦

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近代的な国勢調査(センサス)による広域の人口調査が始まるのは、18世紀の欧米においてである。しかし、歴史研究によって、中世末からのヨーロッパの人口動態が明らかにされている。これによると「大航海」や宗教改革の時代にヨーロッパの人口が 増え、経済も好況であったが、17世紀に入ると人口は停滞し、不況に見舞われた。戦争や疫病もつづいた。この人口停滞の17世紀が歴史的に占める位置は重要で、この前と後では世界史のプレーヤーが交替した。停滞期に何をするかということが、後の国民の運命を決めたのである。ユーラシアや日本も含めて、人口動態と歴史の変動について考えてみよう。

キーワード:西洋史 人口停滞期 国富 国民

講師紹介
人文社会系研究科
※所属・役職は登壇当時のものです。

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