脳と身体の動的発達とロボット

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概要

この複雑な環境の中で、人間はいかに柔軟な行動を即座に作り出すことができるのか?そうした多様な行動や認知の能力は、発達期にどのように獲得されるのか?その原理を明らかにするために、脳・身体・環境の間の動的な相互作用に着目し、脳科学、発達心理学、複雑系理論などの異なる学問領域を横断しつつ行っている研究の一端を紹介する。実は、こうした問いは、深い所で(浅い所でも)ロボット研究とつながっている。

講義実施日:
2006年10月14日
対象:
一般
分野:
工学/建築 医学/薬学

講師紹介

多賀 厳太郎

多賀 厳太郎

教育学研究科


学歴
1989年 東京大学薬学部卒
1994年 同大学院薬学系研究科博士課程修了博士(薬学)取得

職歴
1995年 東京大学教養学部基礎科学科第一助手
2000年 同大学教育学研究科講師
2004年 同大学教育学研究科助教授

専門
ヒトの脳という複雑な系が生成・発展する「発達」の法則性を明らかにすることで、脳の動作原理をも 一挙に理解したい。そのために、小児の行動や認知の発達に関する行動計測、心理物理実験、脳機能計測等を行ない、動的な変化に着目した現象論を構築する。 また、非線形動力学系の構成的なモデリングを通じて、複雑な身体や環境へ開かれた系として脳が機能する原理を追求する。

脳の発達、光トポグラフィーを用いた乳児の脳機能計測
運動の発達、3次元動作解析装置を用いた乳児の運動機能計測
知覚の発達、乳児の心理物理学実験
成人の脳機能、光トポグラフィー等を用いた脳機能計測
二足歩行の制御とその発達、非線形動力学モデリング

講義資料