授業について
子ども達の臨床的問題が後を絶たない。不登校やひきこもり、うつ状態、食行動をめぐるトラブル、家庭内暴力などの症状は、子どもが発した「こころのバランスの崩れ」を伝えるサインであると考えることが出来る。サインを上手に汲み取り、こころのバランス回復に役立てたいが、大人たちは自分自身の不安や心配から、叱咤激励・役立たないアドバイスを繰り返し悪循環を引き起こして却って問題をこじらせてしまうことが少なくない。複数人を巻き込んで展開・維持される問題への対処方略として、関係諸氏の相互交流を積極的に位置づけて、それらの人々の力を借りて行う家族カウンセリング・家族療法という領域がある。本講義では家族療法の知見を紹介しながら、子ども達のこころのバランスと家族のバランス、両者の絡まり合いについて考えてゆきたい。
今回のテーマを深めたい人のための参考文献
日本家族心理学会編「家族心理学年報21」 金子書房
「家族カウンセリングの新展開」 金子書房 |