授業について
法律家は、よくバランス感覚が大事だとか、バランスをとらなくとはといいますが、そこで言われているのは、重さや長さや価格のように、同じ物差しで測ることのできるもの同士を比べることではなく、比べようのないもの同士の間でどれをとるかについての判断であることがしばしばあります。多くの場合、人の直面する選択肢は比較不能であり、比べようのないものの間で一つを自分の意思で選んで、それを実行しているわけです。
この講義では、価値が比較不能であるとはいかなることか、そのことが、人間社会にとってどのような問題をもたらすか、法律学は、その問題をどのように解決しようとしているか等の論点についてお話しするつもりです。
今回のテーマを深めたい人のための参考文献
ジョゼフ・ラズ(森際康友編訳)「自由と権利」 勁草書房
長谷部恭男「憲法と平和を問いなおす」 ちくま新書
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