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生態系のバランスと種の変遷

水産資源の変動とバランスー魚種交替ー


講師:青木 一郎 教授

対象者:成人一般・大学生・高校生
講義実施日:2008年5月10日


シラバス
講義資料
 水産資源の変動とバランスー魚種交替ー
 Chapter 1 / 3  (15:11) 
 
 水産資源の変動とバランスー魚種交替ー
 Chapter 2 / 3  (19:20) 
 
 水産資源の変動とバランスー魚種交替ー
 Chapter 3 / 3  (12:25) 
 
 
 講義全体を続けて見る (46:56) 

授業について
地球環境と食料問題は21世紀の私たちに課せられた大きな課題である。イワシやアジのような大衆魚は海で最も多い魚である。自然の恵みを将来にわたって持続的に利用するためには海の生態系における魚類生産の理解が不可欠である。
日本近海の浮魚資源は長期的に資源量を大きく増減させるが、潜在的には高い自然の生産力を持っている。多獲性種を群集としてみると、減る資源があれば必ず一方で増える資源がある。長期的な増減を直接人間が操作することはできないが、その変化への対処は可能であり、それが重要である。因みに北太平洋の鯨類は主要餌生物を1970年代はマサバ、1980年代はマイワシ、その後はサンマ、カタクチイワシと変えている。鯨類は魚種交替という餌環境の変化に見事に対応して生きている。資源量が大きいときには十分に漁獲が可能であるが、資源量が小さいときには、その魚種にとって環境が悪くなっているのであるから、漁獲がそれに追い打ちをかけないように注意すべきだろう。そして一方で交替して増えた魚を獲ればいいことになる。現状では魚種によって利用の方法や市場価値が異なることも事実であるが、人間の持つ知恵を絞る必要がある。これが長い将来にわたって持続的な資源の利用と漁業の発展を可能にする。

今回のテーマを深めたい人のための参考文献
宮崎信之・青木一郎(編)「海の利用と保全 −野生生物との共存を目指して−」 サイエンティスト社

講師紹介
青木 一郎 教授

東京大学大学院
農学生命科学研究科

学歴  
1970年 東京大学農学部農芸化学科 卒業
1977年 東京大学大学院農学系研究科水産学専門課程博士課程 修了

職歴  
1977年 東京大学海洋研究所 助手
1989年 東京大学海洋研究所 助教授
1997年 東京大学大学院農学生命科学研究科 助教授
2000年 東京大学大学院農学生命科学研究科 教授

研究テーマ

カタクチイワシの資源変動と生活史二型


最近の主な著書  
「魚の科学事典」(共編著) 朝倉書店 2005年

HP (ホームページ)
http://katsuo.fs.a.u-tokyo.ac.jp/