授業について
東京大学公開講座は、50余年の歴史を有し、その時代に則するようなテーマで開催されてきました。
今回はテーマとして「人口」を取り上げます。
05年は国勢調査の年にあたっておりました。すでにマスコミにも公表されたように、戦後人口が増え続けてきた日本社会に大きな転換期が訪れ、政府の推計より1年早く、人口の自然減が始まりました。昨年生まれた子供の数がお亡くなりになった方の数を下回ったのです。現代社会が直面する少子化、人口減少の問題は、労働力不足や市場の縮小化と関連し、慎重に対応しなければ国力の衰退につながりかねない深刻な問題です。一方、世界の人口は64億人を超え、増加の一途をたどっており、そこには、教育、食糧、環境など、国際的な視野で考えなければならない問題が山積しています。
本講座では、「人口」を一つの切り口として、人類がかかえるこれらの諸問題を考察したいと思います。また、歴史的視点から人口の変遷と都市や国家の形成、さらには、生物の個体群との比較など、広い意味での「人口」と関連した興味深い話題を扱います。
|