ビジュアルなバランスの中に在るもの

(アン)バランスの美学

概要

バランスという語は中世後期のラテン語のbilanxに由来する。lanxは「皿」を意味する名詞、bi-は「二つ」を意味する接頭辞であり、ここから二つの皿を持つ「天秤」という語義が生じた。バランスとは、天秤に典型的に認められるように、釣り合いをとるプロセスのうちに成り立つ。一見するとアンバランスに見えるものも、このプロセスのうちではバランスの構成要素となる。それどころか、このプロセスこそバランスの基本を成す。こうした事態をいくつかの美学理論を参照しつつ、具体的な芸術現象に即して考察する。

講義実施日:
2008年5月17日
対象:
一般
分野:
美術/芸術

講師紹介

小田部 胤久

人文社会系研究科
 


学歴
1981年3月 東京大学文学部卒業(美学芸術学専修課程)
1987年10月 ハンブルク大学留学(ドイツ学術交流会奨学生、1988年9月まで)
1988年9月 東京大学大学院人文科学研究科美学芸術学専門課程博士課程単位取得退学(1992年10月修了)

職歴
1988年10月 神戸大学文学部助教授
1990年10月 在外研究(ハンブルク大学、1991年8月まで)
1993年10月 神戸大学大学院文化学研究科助教授兼担
1996年4月 東京大学大学院人文社会系研究科助教授
1999年6月 在外研究(アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨学生、2000年9月まで)
2005年5月 在外研究(アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨学生、2005年7月まで)
2007年4月 東京大学大学院人文社会系研究科教授

研究テーマ
近代美学の成立
文化触変の美学
美学における「ヨーロッパ」と「アジア」の理念

最近の主な著書
芸術の条件-近代美学の境界 東京大学出版会 2006年
デザインのオントロギー
-倫理学と美学の交響(共編著)
ナカニシヤ出版 2007年

HP (ホームページ)

講義資料